cobblerトップへ戻る

Koan Manページ

このページは本家サイトのKoan Manpageを、作者である Michael DeHaan 氏に許可を得て、個人的に翻訳したものを公開しています。
あくまでも個人的な訳となっており、意訳・超訳的なところも多々ありますので、翻訳・記述の内容に不備やご意見等あればご指摘・ご連絡頂けると助かります。(翻訳日:2007/9/30)

名前

koanは、"kickstart-over-a-network"(ネットワーク越しのキックスタート)を表しており、新しい仮想化ゲスト(Xen、QEMU/KVM)のネットワーク上でのプロビジョニングと既存のシステムの再インストールの両方を可能にします。koanはCobberブートサーバと組み合わせて使用するクライアントサイドのアプリケーションです。


書式

koan --server=<host> [--list-profiles|--list-systems]

koan --server=<host> [--virt|--replace-self|--display] [--profile=<name>|--system=<name>] [--virt-name=<name>] [--virt-path=<path>] [--virt-type=<type>] [--virt-graphics]


説明

起動されると、koanはリモートのcobblerブートサーバからインストール情報を要求します。koanがプロファイルのデータに対して行うことは、--virtか、--replace-selfのどちらで起動されたかによります。


COBBLERサーバ

--server

連携するcobblerブートサーバのホスト名を指定します。通信が成功するには、cobblerのXMLRPCポート、通常は25151ポートをブロックするファイアウォールがなく、"cobblerd"がcobblerサーバ上で実行されている必要があります。

この引数は全てのkoanコマンドにおいて指定されている必要があります。


利用可能なリソース一覧の表示

リモートのサーバからインストール可能なリソースの一覧を取得するには以下のコマンドを使用します:

--list-profiles:::

リモートのcobblerサーバからインストール可能なプロファイルのリストを表示します。

--list-systems:::

リモートのcobblerサーバからインストール可能なシステムのリストを表示します。システムはプロファイルと同じ情報を含んでいますが、よりパラメータやキックスタートの情報という点ではよりカスタマイズされている場合があります。

例: koan --server=cobbler.example.org --list-systems


主要なコマンド

--virt、 --replace-self、--display の各コマンドは全て以下の引数を取ります:

--profile
cobblerに通知し、インストールを行う、プロファイル名を指定します。
--system
cobblerに通知し、インストールを行う、システム名を指定します。--systemは--profileと同時に使用することは出来ません;どちらか一つを選択してください。

インストールデータの参照

インストールを開始する前に、何がインストールされるかについての詳細なデータを参照することが出来ます。--virtや--replace-selfの代わりに--displayを使用して下さい。この引数を使用する場合は、--profileか--systemで表示するデータを指定します。

例: koan --server=cobbler.example.org --display --profile=fedora7-xen-i386


仮想化インストール

--virtを使用すると、koanは、cobblerからの命令に従って、新しい仮想化ゲストをマシン上に作成します。--virt-typeに依って、XenかQEMU/KVMのゲストになります。一旦作成された後は、ゲストを管理する為に"virsh"を使用して下さい。virshは"virsh --connect qemu:///system"といった接続文字列を必要とするかもしれません。

例: koan --server=cobbler.example.org --virt --profile=fedora7-xen-i386

もし --profile が指定されていれば、cobblerはデフォルトでMACアドレスに基づきドメイン名をつけます;--systemを使用すると、cobberのシステムエントリにつけられた正確な名前が使用されます。別の説明的な名前を使用してインストールしたい場合は、--virtnameで指定してください。

--virt-pathと--virt-typeという追加のパラメータを使うと、リモートのcobblerサーバで通常定義されている特定のデフォルト設定を上書きすることが出来ます。

--virtのオプションの高度な設定用パラメータ:

--virt-name
(オプション)仮想化マシンの名前を上書きします。この名前は同一システム上で実行されている他の仮想化マシンと衝突しないようにする必要があります。指定されない場合は、cobblerが適切なデフォルト値を設定します。
--virt-path
(オプション)仮想化イメージの保存先を指定します。このパスはイメージを保存する既存のディレクトリへの絶対パスである必要があり、オプションでファイル名要素を含む形式も可能です。 また"/dev/sda4"といったパーティション指定を実験的にサポートしています。利用可能な空き容量を持ったボリュームグループも"VolGroup00"といったグループ名で指定可能です。パーティションは常に/devで始まり、ボリュームグループはそれらの名前で指定される必要があります。
--virt-type
(オプション)koanはXen(準仮想化)とQEMU/KVM(準仮想化か、ハードウェアサポートに基づいた完全仮想化)の仮想ゲストをインストールすることが出来ます。cobblerで既に定義されている値を上書きする場合は、--virt-type="qemu" か --virt-type="xenpv"を指定してください。これらのパラメータはcobblerのプロファイルにも設定することができますので、そこに設定しておくのがベストです。詳細についてはcobblerのmanページを参照してください。

qemuを使ったインストールの場合、利用可能なハードウェアのサポートに基づいて、kvm、kqemu、qemuから選択してください。

--virt-graphics
(オプション)これは仮想インストールでVNCグラフィックを有効にします。現在のところ、qemuベースのインストールではこのパラメータは無視され、常にVNCが有効となります。VNCを有効にする場合は、ファイアウォールがサーバへのリモートアクセスをブロックすることを想定しています。将来的には、qemuでのインストールも、Xenでのインストールのようにこのパラメータの有無を考慮するかもしれません。

例: koan --server=cobbler.example.org --virt --profile=rhel5-x86_64 --virt-type="qemu" --virt-path="/home/username/qemu/" --virt-name="test_setup"


再インストール

'--replace-self'を使用すると、cobblerはシステムを再プロビジョニングを行い、現在のデータを全て消去してネットワークインストールが行われます。--systemや--profileでcobblerの特定のエントリを指定してください、そうしないと、cobblerはシステムのMACアドレスがマッチするcobbler上のシステムのレコードを参照しようとするでしょう。

通常のPXEが使用できないような状況でシステムに再インストールを行う場合にはこれは便利です。

この機能を使用した後で、完全な自動再インストールを開始する為に、"/sbin/reboot"を実行してください。

例: koan --server=cobbler.example.org --profile=fedora7-xen-i386 --replace-self

例: koan --server=cobbler.example.org --replace-self


COBBLERのテンプレート機能を使用しているユーザへの注意

cobblerはテンプレート機能を持っており、単一のキックスタートファイルをシステム単位を基準としてカスタマイズすることが可能です。詳細はcobblerのmanページを参照してください。

もしキックスタートファイルにシステム独自のカスタマイズが指定してあり、cobblerがそれらのシステム用にサーバ側で定義されたシステム定義が存在する場合は、より特定のシステム単位情報をcobblerにリクエストする為に、--profileではなく--systemを使用してください。


新しいライブCD

koanのソースをチェックアウトすると(http://cobbler.et.redhat.com を参照してください。)koanを使ったライブCDを作成することが出来ます。このライブCDを使うと、OS無しに--replace-selfを実行すること — ベアメタル1な状態からのインストールを可能にします。このツールは、ローカルのDHCP設定が実現できない場合や望まれない場合に、PXE環境をcobblerサーバを使ってエミュレートするのにとても便利です。

CDのビルド(Fedora 7 の場合):

yum install livecd-tools

git clone git://et.redhat.com/koan

cd /checkout/koan

make

cd /checkout/koan/live

python build.py --server=cobbler.example.org --koan="--profile=foo"

# もしくは (自動判別させる場合)

python build.py --server=cobbler.example.org --koan=""

# CDを焼いて、ベアメタルなマシンに入れる。

koanライブCDはまだ開発初期段階であり、全てのダイレクト・アタッチド・ストレージをサポートしていない場合があります。注意: ライブCDを使用すると、プロビジョニングの流れの中で最初のDASDディスクのデータを全て消去します。


仮想ゲストのインストール後の管理

koanを使って仮想ゲストが自動的にインストールされた後に使用する最も良いツールは、SSH(一旦インストールが終わって起動している場合)、virsh、そしてvirt-managerです。もしVNCグラフィックが利用可能であれば、virt-managerを使うとゲストに直接ログインしているかのようにアクセスすることができます。Xenのゲストの場合、"virsh console <名前>"を実行してもゲストにアクセスすることができます。現時点ではQEMUのコンソールをサポートしていません(virt-managerをVNCかSSHと併せて使ってください。)

virshを通じて、様々な追加のコマンドが利用可能です。詳細はvirshのmanページを参照してください。仮想の種類に応じて、virshを起動する場合は、単に"virsh"を実行するか(Xenの場合)、"virsh --connect=qemu:///system"(QEMUの場合)を実行するかを選択してください。


追記

cobblerのmanページも参照してください。面白く、勉強になります。


作者

Michael DeHaan <mdehaan at redhat.com>


翻訳者

Kuniaki Shimizu <kunkichi at gmail.com>



  1. 1. OSも何もない空っぽの状態のサーバのこと